秀英NEO高等学院の久保田です。最近立て続けに読んでいるのが、東畑開人さんの本。
東畑開人(とうはたかいと)さん
1983年生まれ。専門は、臨床心理学・精神分析・医療人類学。
京都大学教育学部卒業、京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。
臨床心理士・公認心理師
『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』(新潮社)
「小舟化する社会。そこでは、遭難しようが、沈没しようが、自己責任。確かだと思っていたつながりも次々と切れていく。だから、小舟はひとりでサバイブしなくてはならぬ。」
20年以上前の豊かで安定していた大船時代から、グローバル化の中で経済合理性と自由を追い求めていった結果、モノは豊かになったけれど、自己責任という名のもとに個人は孤独に。でも、全員がその孤独や自立に耐えられるわけではありません。大人でさえそうなのですから、子どもたちならなおさら。孤独を感じ、自信を喪失している生徒がいれば、きちんと寄り添ってあげることのできる姿勢を、絶えずもち続けていきたいと思います。
『心はどこへ消えた?』(文芸春秋)
「私たちは自分の心をかき消しもする。そういうとき、居場所を失った心は外に漏れ出す。(中略)だから、私の心に彼の心を置き、それから彼に戻す。いったん預かるのが大切だ。すると、次は自分で自分の心を振り返れるようになるかもしれない。心に心を置いておけるようになるかもしれない。この繰り返しが対話の本質だと思う。」
生徒たちから漏れ出しているかもしれない「心」をしっかりキャッチし、話しを聞いて受け止め、(アドバイスのような押しつけでなく)受け取ったことから感じたことを返していくことの大切さをあらためて考えさせられました。
『聞く技術、聴いてもらう技術』(ちくま新書)
「心は人々の間を回遊しているのが自然で、個人に閉じ込められると病気になる。(中略)心の治療とは、基本的につながりを回復すること。」
「心は回遊するのが自然」なのですね。スタッフと生徒との間の回遊はもちろん大切ですが、生徒と生徒の間でもお互いの心を思い、心を伝えあえるような場にしていきたいとあらためて思いました。
ということで、引き続き東畑開人さんの本を読み進めていきたいと思います。秀英NEO高等学院では、1週間無料体験を開催中。個別相談や入学説明会は随時実施しています。大学受験に向けた学習アドバイス含め、じっくりご説明させていただきますので、お気軽にお申し込みください。お待ちしております!